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地産地消のお店「ふるさと海士 しゃん山」

海士町、地産地消のお店「ふるさと海士 しゃん山」

 町一丸となった斬新でユニークな取り組みの数々で全国的な注目を集め続けている離島の町、島根県隠岐郡海士町。第三セクター「ふるさと海士」の擁する最先端冷凍技術「CASシステム」による、新鮮魚介の全国発送など、全国に向けての取り組みがよく知られる一方、地元に根ざした(地産地消)活動にも精力的です。今回はその象徴的存在、地元産品のお店「しゃん山」の取り組みを、発起メンバーの一人、海士町役場の新谷重善さんと、しゃん山店長の青木多喜子さんのお2人に詳しい話をお聞きしました。


海士町役場の新谷重善さん(左)と、しゃん山店長の青木多喜子さん(右)

新生・海士町を象徴する“地産地消”のお店

 平成11年、役場の若い職員が中心となった地域活性化の先進地域(大分県湯布院)の視察旅行で、農家が自分の畑で作った作物を持ち寄って販売する手法に触れたことが、後の「しゃん山」のきっかけでした。今ではよく目にする農家直売のシステムですが、当時は手法自体が目新しいうえに「地産地消」という言葉がまだ一般的ではなかった時代。自給自足を標榜する海士町にとって、大きな目玉になると確信した新谷さんたちは、湯布院を手本に、さっそく港近くの倉庫を使って、農家の女性たちが作った野菜を100円均一で販売する「鏡ヶ浦夕市」としてスタート(平成12年1月)。当時は毎週土曜日の15時半から17時半までと、わずかな営業時間でしたが、初日から売上が3万円を越える大好評。当初は「スーパーに売ってるものと較べて不揃いだし、虫喰いもあるし」と、自分たちの野菜に自信がなかった農家の女性たちでしたが、こうした成果を目の当たりに徐々に自信が生まれ、売れ残りは返品するというシステムが「どうして売れ残ったのだろう?」と反省を促すことになり、それが良い野菜づくり、売れる野菜づくりの原動力にもなりました。
 こうして町に定着していった「鏡ヶ浦夕市」は、平成14年、新生・海士町の拠点「承久海道キンニャモニャセンター」設立に伴い、週一の倉庫営業から、第三セクター「ふるさと海士」の一角を担う、年中無休の「しゃん山」として新装オープン(※)。しゃん山とは、海士町の方言で家庭菜園をあらわす言葉。そして、年中無休とは、船が欠航しても営業できる(商品が供給できる)店という意味を示し、いまや離島の町・海士町の自給自足という理念を象徴する店として、なくてはならない存在になっています。
※平成14年3月~平成17年3月は町直営で営業。平成17年4月より第三セクター「ふるさと海士」に営業が変わりました。


活き活きとした野菜が所狭しと並び、地産地消の活力に溢れている。

「島のねーさん工房」で島外にアピール!

 地の野菜だけでなく、CASシステムを使った魚介類の凍結商品をはじめ、天然塩、ふくぎ茶(島のハーブティー)、農産加工品と、豊富な商品が並びますが、キンニャモニャセンター移転後からは、お菓子製造工房「島のねーさん工房」が新たに併設され、「ねーさんケーキ」「塩ころん」などのオリジナルスイーツを展開中。もちろん素材は海士町産にこだわり、特に力を入れている「芋かんぺ」(干し芋)では、契約農家に苗を提供して栽培する方式で、安定的な商品の供給を目指しています。こうしたスイーツ類は、ビジネス客や観光客からのニーズも高く、地元消費中心の野菜とともに、しゃん山の主力になっています。

さらなる成長が期待される「しゃん山」の取り組み

 「島のねーさん工房」設立からも分かるとおり、近年では島外にアピールする商品開発に力を入れると同時に、野菜づくりの後継者育成などを視野に入れるなど、しゃん山を中心とした地域活性化のアクションは、さらに熱をおびていきそうです。

しゃん山
〒684-0404 島根県隠岐郡海士町大字福井1365-5

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